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髪の話題や髪の毛に関する知識や情報を、わかりやすい「お話し」として紹介する髪の専門サイトです。

どうして傷む? 髪のダメージの原因をチェック。傷めば治らないヘアダメージは、自宅でのケアがとっても大切です。

しらない間にひどくなっているもの、それは髪のダメージです。

とはいえ髪のダメージは「髪がこうなったらダメージの状態だ」と決めるのは非常に難しいのです。その人のとらえ方次第でダメージの感じ方が変わりますから。

私の周りにいる人たちの話では「髪がバシバシになった」「ブラッシングのときに髪がひっかかる」といったことが聞かれます。あとは枝毛や手ざわりの悪化なども、ダメージの代表的な症状です。

これら髪のダメージはいつダメージを受けるのでしょうか。髪がダメージを受ける、その原因を探っていきたいと思います。

この記事の目次(もくじ)

髪のダメージの原因

髪のダメージとなる要因は、大きく分けて物理的なもの化学的なものとに分けられます。資料などではもっと細かく分けているものもありますが、今回はこの二つと、場所や環境によってダメージが大きくなるという項目も加えて、ご紹介します。

物理的なもの

物理的なものとは、「物の理(ことわり)」と書くように万物(自然)の法則に則した作用です。これらは主に運動(力)、光、電気、熱といった現象のことで、これらから受けるダメージのことを指します。

紫外線

髪の毛は日光や光を吸収する働きがあるのですが、その光にふくまれる紫外線によって髪自身もダメージを受けることが確認されています。

紫外線は髪にあるシスチンなどの様々な物質を酸化させ別の物質に変化させます。この影響で髪の構造が変わり、強度低下や手ざわりの悪化、髪の色の変化(退色)や髪の乾燥といったダメージにつながります。

ヘアカラーの退色なども紫外線がその原因の一つです。また海水浴やプールなどで髪がぬれている時には、紫外線から受けるダメージが強くなります。

これは髪が水分で膨潤*1し、キューティクルが開き、構造的にもよわくなるので、紫外線が髪の奥まで影響を与えるためだと思われます*2

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乾燥

健康な髪の毛は、乾いている状態であっても12%前後の水分を持っています。これにより髪は独自の弾力としなやかさを持っています。

髪の毛にとって、この水分量はとても大切で、この水分量の減少*3によって髪はバサつき、弾力やしなやかさは失われます。

乾燥した髪は非常にダメージを受けやすい状態だと言えます。肌が乾燥すると肌荒れやひびわれ・あかぎれを起こしやすくなるようなもので、じっさいダメージヘアは髪の水分量が少なくなっています。

また乾燥しすぎた髪は、髪の毛内部の水分量のバランスに影響をあたえ、髪の構造に大きなストレスがかかると言われています。

髪が乾燥するのは冬場の時期やエアコンなどで空気が乾燥している時や、ドライヤーのかけすぎ(いわゆるオーバードライ)などでおこります。

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熱(熱変性)

タンパク質に高い熱を加えると、タンパク質の構造が破壊され堅く変質します。これを熱変性と言います。

簡単な例えで言えば、卵を熱いお湯でゆでたらゆで卵となって固まるというあの現象です。髪もタンパク質なので、それと同じようにドライヤーやヘアアイロンによって高温に熱せられると熱変性がおこります

熱変性によって変質した髪は細胞が固くなり強度も弱まります。吸水性が落ち弾力性も低下し、手触りも悪くなります。

この熱変性をおこした髪は、現段階では元に戻す方法はありません。なので必要がない限り熱変性はおこさないほうが良いでしょうよう。

熱変性がおこるのは髪の温度が130~150度程度ですが、これは髪の毛が乾いている状態のときです。髪がぬれている時は60度ぐらいから熱変性が始まると言われています。

ちなみにまったくの余談ですが、海外の大学でゆで卵を生卵に戻す実験に成功したそうです(参照リンク)。ひょっとしたら将来的には、熱変性を起こした髪の毛を元に戻す方法が発見されるかもしれません。

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洗髪

洗髪は近年の日本では毎日のように洗う習慣になっています。ですが洗髪はどうしても大なり小なり髪を傷めます。

シャンプー剤で傷むということもありますが、たとえシャンプー剤を使わない「湯シャン」であっても、ぬれた状態で髪を強くゴシゴシ洗えば、その摩擦で髪を傷めます。

つまり髪を洗うという行為そのものが髪を傷める行為なのです。

とはいえ洗髪には髪や頭皮を清潔にし、具合を整える効果もあります。髪の状態によっては洗ったほうがダメージをおさえられる事もあります。

つまり洗髪は、そのときの髪や頭皮の状態や洗い方などによって、ダメージの度合いが変わってくるのです。

それに毎日のようにおこなう洗髪は、年に数えるほどしかいかない美容室や理容室などより、はるかに髪のダメージに関わってきます。

このことから洗髪はヘアケアの基本と言われ、ダメージ対策において重要な部分とされています。

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タオルドライ

タオルドライとはタオルで髪や頭の水分を拭くことです。このとき、ゴシゴシ力強く髪をこすると髪にダメージを与えます。

タオルドライをするときは、大半が髪の毛がぬれている状態です。

ぬれている髪はこういったダメージに弱いので、できればゴシゴシこすらずに、タオルに水分を吸わせるように優しく押し当てるように拭いてください。

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ブラッシング

髪の毛はブラッシングのような力に弱く、思っている以上にダメージを受けます。

ゆっくり優しいブラッシングなら、さほど気にしなくてもいいですが、力強いテンションで何回も何回もブラッシングを行えば、キューティクルは傷つき、場合によっては剥(は)がれてしまいます。

特に髪がぬれている状態では髪の毛が弱くっていますので、より傷つきやすいと言えます。

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就寝・寝返り

私たちは寝るとき横になりますが、そのときに布団(ふとん)や枕(まくら)と頭との間に髪の毛がはさまると、髪にダメージを与える場合があります。

また寝返りなどで頭と髪が動くと、その摩擦により髪の毛がダメージを受けます。

特に就寝するときは入浴後のことが多く、その後ぬれた髪のままで横になる方もおられます。髪がぬれた状態はこのようなダメージに弱くなるため、寝る前には髪を乾かしてから就寝しましょう。

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カット

髪をカットするとき、そのカットするハサミの切れ味が悪いとダメージにつながります。

切れ味が悪いハサミで切ると、例えるなら切断面が竹を押しつぶしたような状態になります。つまり髪が押しつぶされ、切断面にダメージが生じるのです。

ちなみにこのときは、髪はぬれているほうが髪自体が柔らかくなるので、ぬれていたほうがダメージが少なくなります。

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静電気

冬場の時期など空気が乾燥した時に起こりやすいのが静電気です。

静電気はブラッシングなどの摩擦などでより発生しやすくなります。静電気が帯電した髪はホコリやチリなどを吸着させ、髪の毛同士が反発しあい髪をまとめにくくします。

静電気は「キューティクルを傷める」や「頭皮によくない」などと言われたりしますが、これらの話の確証に関して確認はできませんでした。

どちらかと言えば静電気による髪のからまりや、まとまりにくさによるブラッシングなどの力加減や回数の増加のほうが、髪にダメージを与える要因が強くなりそうです。

どちらにせよ静電気は防止したほうが髪の毛にとっては良いので、防止するのにこしたことはありません。静電気を防止するには髪を少し湿らしたり静電気をおこしにくいブラシを使うといった、いくつかの解決法があります。

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その他

あと、髪が絡(から)まったり擦(こす)れたりするといった、髪に強い力や負荷が加わると、髪はダメージを受ける場合があります。

それ以外には髪の毛を引っぱったり捻(ひね)ったりする力が、髪の耐久度を超える負荷がかかることによって、髪の結合や組織が壊れてダメージとなることもあります。

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化学的なもの

物理的なもの以外に、薬剤などを使うことでおこるダメージがあります。いわゆるパーマやヘアカラーでおこるダメージです。化学的な変化を髪に作用させることで髪にダメージを与えます。

シャンプー(界面活性剤)

洗髪の時に使う洗剤をシャンプー剤と言います。単純にシャンプーと呼ばれることのほうが多く、洗髪もふくめてシャンプーと言うこともあります。

シャンプーの主成分は界面活性剤です。この界面活性剤は、残念ながら大なり小なり髪にダメージを与えます。

逆に言えば、限りなくダメージが少ないシャンプーはあるかもしれませんが、ダメージがまったく無いシャンプーはあり得ないと考えています。それがたとえ天然成分でも石鹸でも同じです。

シャンプーでは、よくすすぐことが基本です。界面活性剤を徹底的に流すためにも、しつこいぐらいしっかりシャワーですすぎましょう。

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トリートメント

トリートメントはシャンプーの後に失った皮脂や髪の成分を補うために使われるものから、ハイダメージの髪の毛の補修目的など、実に幅広い種類やメニューがあります。

このトリートメントの種類や使い方を間違えると、逆に髪のダメージにつながります。

簡単な例えでいえば、ダメージが少ない毛髪にハイダメージ用のトリートメントをしたとしましょう。だいたいのハイダメージ用のトリートメントには補修成分以外に、その成分がダメージ部分から流れ出ないよう強力にコーティングする皮膜成分も入っています。

これが健康な髪に膜として強力に吸着したらどうでしょう。髪にとって必要な水分などが髪に入りにくくなり、逆に髪のダメージへとつながります。

このようにトリートメントは、あつかい方や種類の選定をあやまれば、髪のダメージへとつながることがあるのです。

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酸・アルカリ

髪の毛に弱酸性がいいということは、テレビCMなどでも広く知られるようになりました。これは肌や髪のpH(正確には皮脂膜のpH)が弱酸性なのと、肌や髪の構造が弱酸性の状態が1番安定するためです。

このpHが酸またはアルカリに大きく傾くと髪の構造に変化が生じます。アルカリ性に傾けば髪の結合は弱まり軟化や膨潤をおこし、酸性側にさらに傾けば髪は固く凝固します。

このように構造が不安定になれば、髪のダメージにつながります。この酸やアルカリで髪に影響をあたえそうなものは、ヘアカラーやパーマなどです。

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パーマ・カラー

パーマやヘアカラーは傷みます。髪の構造に化学的な変化をあたえるパーマやカラーにダメージがまったく無いということは考えられません

ただし、ダメージがほぼ無いと言えるほどパーマやカラーを施術できる美容室・理容室もあるはずです。つまりパーマやカラーのダメージの大小は、美容師さん理容師さんの腕次第と言えます。

実際、髪のプロである美容師・理容師でも失敗して髪に大きなダメージを与えてしまう場合があります。プロでも失敗する場合があるのに素人ではなおさら難しいのがパーマやカラーです。ですので、お家でカラーやパーマをする場合は細心の注意をはらっておこなったほうがよいでしょう。

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場所や環境的なも

髪のダメージは一つのものが原因の場合もありますが、だいたいは複数の原因によって大きなダメージになります。

その中では、場所や環境によって受けるダメージが大きくなるものもあります。

それらで代表的なものを一部ご紹介します。

髪が長時間ぬれる環境

髪は、ぬれているとダメージを受けやすい状態になっています。

通常時で髪は、キューティクルや強い結合で堅固な状態なのですが、ぬれることで水分を吸ってふくらみ結合の一部も切れてしまいます。

水分があることで柔軟なしなやかさを得ている髪ですが、その水分の影響で外からの刺激に弱くなり、ダメージを受けやすくなるのです。

髪がぬれる時はお風呂やシャワーが一般的ですが、環境や場所などにより長時間ぬれてしまう場合もあります。

そして、髪が長時間ぬれていることが多い人は、だいたいの人に髪のダメージが見られます。

ひょっとしたら髪はぬれるだけでもダメージを受けているのかもしれません。現段階では髪のダメージの原因がすべて解明されている訳ではないので分からないのですが、髪はぬらさないほうがダメージが少ないとは言えます。

このように髪がぬれることは髪のダメージと深い関わりがあります。そして髪が長時間ぬれることは生活の中でも生じることがあり、その代表的なものにプール海水浴があります。

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プール

プールにひんぱんに通う人の髪はパサつき、髪色もぬけて明るくなっている人が多いです。つまり通常より強くダメージを受けるということです。

ちなみに髪が明るくなるといったダメージの原因は塩素だと言われていますが、プールの水中内にある塩素自体は濃度が低く、だいたいは水道水程度の濃度やpH値*4をしめします。

ですがプールにふくまれる塩素は、水中に溶けた汗や体の汚れから生じたアンモニアなどの窒素と反応し、結合塩素(クロラミン)というものを生じる場合があります。これらはプールで目に刺激が生じる原因の一つで、これらも髪に影響を与える可能性が考えられます。

また、ぬれている状態では太陽光の紫外線*5の影響も強くなり、通常よりダメージを受けます。

対策としては水泳中は水を通さないスイムキャップをかぶったり、プールから出た後はシャワー(水道水)でよくすすぐ、などといった対策があります。

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海水

海水浴にいくと髪がパサつく経験をされた人は多いと思われます。実際、海水には髪のダメージへとつながる原因が多くふくまれています。

まず海水はpH8〜9の弱アルカリ性で、普通の水以上に髪の毛は膨潤します。次に塩分などの海水にふくまれている成分は、髪の水分量や構造に大きなストレスをあたえます。

また海面の照り返しにより紫外線量も通常より多くあります。ぬれて弱くなっている髪には、かなりの影響を与えます。

対策としてはやはりキャップをかぶったり、泳いだ後はシャワーで海水をしっかり洗い流すといった対策があります。

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その他

これら以外にも様々な場所や環境によって、髪にダメージを与える原因になります。

例えば日焼けサロンです。紫外線を使って人工的に日焼けを施す日焼けサロンは、肌が紫外線で日焼けをするように髪も紫外線で日焼けをします。なので、とうぜん髪の毛は傷みます。

このように、その時々に場所や環境によっても、髪にダメージが多く蓄積されていくことがあります。

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髪はダメージを受けるモノ。だから毎日のヘアケアが大切

このように私たちの髪は、日々何らかのダメージを受けています

そして私たちの髪は、抜けるたりカットしたりして髪としての役割がなくなるまでの間、ずっとダメージを受け続けます。

というのも、髪の毛の役割の1つは保護なので、私たちが受けるであろうダメージを髪の毛が代わりに受けているのです。

それはつまり、どんなに傷まないようにしていても髪は大なり小なり傷むということです。おそらくまったくダメージを無くすというのは不可能です。

人毛とよく似た構造を持ち、シャンプーやパーマなど傷むようなことはしない自然の羊毛でも、根元より毛先のほうがダメージを受けて強度が落ちています。

そして髪の毛は細胞活動が停止した細胞、いわゆる「死んだ細胞」です。なので、他の細胞のように新陳代謝などをして修復する機能はありません。血管なども通っていないので、新しい細胞や栄養が運ばれてくることもありません。

つまり髪の毛は、毛穴から出た頃が髪の状態の最高点で、そこからどんどんダメージを受けていくという減点方式でダメージを受けていくのです。

このことから、髪のダメージを防ぐ、または髪をダメージケアをする場合には、髪が受けるダメージを出来る限り最小限にすることが現段階では最も有効な方法です。

それにはどうすればいいでしょう? それはやはり自宅でおこなう每日のヘアケアが重要になってきます。

もちろん髪のプロである美容師さんにヘアケアやダメージケアをしてもらうというのも一つの方法です。ですが、ものをいうのは日頃おこなう每日のヘアケアです。

ヘアケアといっても特別難しいことはいたしません。特に何かを買う必要もありません。今回のように髪のダメージの原因を知る、そんなちょっとしたことでも髪のケアへとつながるのです。

正しいはケアを身につけ、健やかで美しい髪を維持しましょう。

以上、髪のダメージの原因についてのお話しでした。

*1:「ぼうじゅん」と読む。水などを吸収して膨(ふく)らむこと。

*2:キューティクル自身も紫外線を吸収しタンパク変性を起こすダメージがあります。これはキューティクルが紫外線を吸収するということで、それは同時に毛髪内部への紫外線の影響を軽減していることになります。ここでもキューティクルは髪の毛を保護する役割をしているのです。

*3:正確には約5%程度の水分は髪の毛の構造上必要な水分で、どんなに高温でも簡単にはなくなりません。これを結合水と言います。それ以外の7%ほどある水分は自由に出入りできる水分で、この水分を自由水(または浸透水)と言います。乾燥はこの自由水が蒸発することでおこります。

*4:プールのpH値は厚生労働省および文部科学省の水質基準ではpH5.8〜8.6で、これは水道水と同じです。ちなみに水道水のpHは、過去の実態調査で自然水のpHがおおむね5〜9であるという結果に基づいて設定されているそうです。(参照リンク:トピック第5回 pH(ピーエッチ)とは? | 水源・水質 | 東京都水道局

*5:窓がない室内であっても蛍光灯などから紫外線がでている場合がありますが、この場合、基本無視していいぐらい紫外線量は微量です。

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