読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

髪の話題や髪の毛に関する知識や情報を、わかりやすい「お話し」として紹介する髪の専門サイトです。

コルテックス(毛皮質)の構造や機能・役割についてのまとめ! 髪の毛の大部分をしめ、髪の質や色に大きく影響を与えています。

コルテックス(cortex)は「皮質」という意味で、髪の毛でコルテックスといえば「毛皮質」のことを指します。

皮質とは、生物の器官で階層的に分けられる場合の外側の部分です。つまり中(なか)と外(そと)の構造が違うものの外側です。

人間に限らず動物の毛には外側と中側の構造が違うものが多々あります。その外側を皮質をいい、内の中側を髄質といいます。髄質のほうは無い毛もありますが、皮質はどの毛にもあります。

話がそれましたが、今回はこのコルテックス(毛皮質)のお話しです。

この記事の目次(もくじ)

コルテックスの構造や役割

コルテックス(毛皮質)の構造や役割・機能には、以下のようなものがあります。

髪の毛の大部分はコルテックス

髪の毛は、その大部分がコルテックスです。髪の毛の中でコルテックスの割合は太くて健康的な日本人の髪の場合、全体の78.5%ほどがコルテックスです*1

目次にもどる

コルテックスには皮質細胞がぎっしりつまっている

そのコルテックスは皮質細胞と呼ばれる細胞がぎっしりつまっています。

この皮質細胞は両端が細くなっており、ひし形を長く伸ばしたような形をしています*2。その幅や長さにはひとつひとつに違いがありますが、これらは毛髪の毛根から毛先の方向の長い軸に対して、ちょうど繊維の束のように平行に並んで収まっています。

この皮質細胞と皮質細胞との間にはCMC*3という細胞間をつなぐものがあります。これは水の通り道となる機能もあり、この通り道をつかって髪の毛全体に水分を行き渡らせることが可能になっています。

目次にもどる

皮質細胞には繊維状の組織がぎっしりつまっている

さらにこの皮質細胞内には繊維の束ねたようなものが数十本ほどあり、マクロフィブリルと呼ばれています。ちなみにフィブリル(fibril)とは小繊維という意味です。

そしてその繊維束(マクロフィブリル)には、細かな繊維状のものが数百本ほどあります。この細かい繊維状の組織のものをミクロフィブリル*4と言います。

さらにこの細かい繊維(ミクロフィブリル)の中には、それより細い繊維状のものが8本ほどあり、さらにその内の一本には、らせん状になった分子*5が2本、ロープ状に巻きついた状態になっています。

これら繊維同士は複数の結合で強く結ばれており、また繊維自体はらせん状になっているため、強い弾性を持っています。

目次にもどる

皮質細胞内の繊維は柔らかい物質に包まれている

このように皮質細胞には強くて弾性のある繊維がぎっしりつまっているのですが、これだけではただ堅いだけで、髪の毛本来の自由な動きはできません。

皮質細胞内にはこれら以外にマトリックス(間充物資)という比較的柔らかい物資が、先ほどの細かい繊維(ミクロフィブリル)を包んでいます。

つまり髪の毛は軟らかいものの中に硬くて弾力のものがあるという構造をしています。これにより髪の毛は独特の弾力やしなやかさを持つことができているのです。

目次にもどる

コルテックスは髪の色に関係している

皮質細胞にはこれらの細胞以外に、髪の色に関係している細胞であるメラニン顆粒がふくまれています。

このメラニン顆粒にはメラニン色素が含まれていおり、それが髪の色として表れています*6

本来髪の毛を構成しているケラチンタンパク質は無色透明なのですが、このメラニンによって色がついています。

このメラニン色素には紫外線を吸収する効果があり、髪や頭皮を太陽の紫外線から守る役割も持っています。

目次にもどる

コルテックスによって髪の質がきまる。

コルテックスに含まれている皮質細胞は、全てが同じ性質の細胞なのではなく、実は違いがあります。

これらは大きく分けると二種類あり、髪の毛はこの二種類の割合によって、髪が親水性*7や疎水性*8といった髪の質が変わってきます

また、この二種類が毛髪内で片側などに偏って存在していると、羊の毛のようにくせ毛になったりするみたいです。

目次にもどる目次にもどる

このようにコルテックスは髪の根幹に関わる重要な部分で、コルテックスがあることで髪本来の機能を持つことができています

ただコルテックス自体はマトリックスが水に溶け出してしまうぐらい外部の環境や刺激にすごく弱いのです。

そのためコルテックスを守る鎧(ヨロイ)としてあるのがキューティクルです。

髪の美しく健康的に保つということは、このコルテックスを守るということと同じ意味です。そのためにもコルテックスおよびキューティクルがダメージを受けないようにすることが、とても重要になってくるのです。

以上、コルテックス(毛皮質)のお話しでした。

*1:ちなみに他は部分はキューティクルが15%、メデュラが3%、CMCが3.5%ほど。

*2:紡錐形(ぼうすいけい)と言います

*3:CMCはCell Membrane Complex の略で、日本語では細胞膜複合体。CMCはキューティクル間にもあるが、キューティクルには18-MEA(18-メチルエイコン酸)があるなど違いが見られる。

*4:中間係フィラメントとも呼ばれています。

*5:α-ヘリックスと言います。

*6:メラニン顆粒は中心部のメデュラ(毛髄質)にもふくまれている場合があります。

*7:水を吸収しやすい性質の髪

*8:水を吸収しにくい性質の髪

TOP