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髪の専門家が語る、髪の毛のお役立ち情報
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その治療法で合ってる? 脱毛症の原因や症状まとめ。 薄毛や抜け毛は症状を正確に見極めることが治療回復への近道です。

薄毛や抜け毛はどうしておこるのでしょう?

それには原因があるはずなのですが、現在でもまだ分かっていないことが、たくさんあります。

ですが男性型脱毛症のように、ここ最近になってそのメカニズムが少しずつ分かってきているものもあります。

今回はそんな様々ある脱毛症を、簡単ではありますがまとめてみたいと思います。

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この記事の目次

脱毛症とは

そもそも脱毛症とは、単純に毛髪が多量に抜けた、髪の毛の量が以前より減ったり、髪が生えていた部分にまとまった髪が生えてこなくなったりする症状のことです。

脱毛症は「抜け毛」や「薄毛」、「脱毛」などとも言いますが、脱毛はエステとかの脱毛でも使われていますので、まぎらわしくないよう最近ではあまり使われていない印象です。

抜け毛はその状態によって生活の質(QOL)への影響から、生活自体に支障がでるほどの症状、そして人生を変えてしまうものまで、さまざまなものがあります。

残念ながら脱毛症の中にはまだ原因が解明されていないものも多数ありますが、近年においてはその原因や解明が大いに前進しているものもあります。

それと同時に治療薬や治療法もさまざまなものが発見・開発されており、以前に比べては症状の進行に対して、かなり改善が期待できるようなりました。

休止期脱毛と成長期脱毛

まず脱毛症の特徴の中に休止期脱毛成長期脱毛というものがあります。

成長期や休止期とは、ヘアサイクルで使わてている言葉です。髪は成長と休止というサイクルを繰り返していて、髪が成長する期間を「成長期」、休んでいる期間を「休止期」といい、休止期中では髪は作られません。

※成長期や休止期など、ヘアサイクルについてはこちらの記事にも書いていますので、よろしければ参考にしてください。
hairs.hateblo.jp

その内、「休止期脱毛」とは、何らかの要因で髪の毛の成長が不十分または成長しなくなったり、または成長期が早く終わるといった症状でおこる脱毛です。髪は休止期で抜けますが、髪が成長しないのが特徴です。

そして、「成長期脱毛」とは、髪が成長期中に脱毛してしまうものです。休止期になっていなくても脱毛するのが特徴です。

これらを見たとおり、一言に脱毛症といっても仕組みや原因が違うことがあるのです。なので、原因に合った治療法をしないと、その効果が発揮しないのです。

様々な脱毛症

では、いろいろある脱毛症について、簡単ではありますがご紹介します。

男性型脱毛症

男性型脱毛症または AGA*1は、男性の脱毛症では最も多い脱毛症で、男性の30%(10人に3人、約3人に1人)が発症すると言われています。

毛穴(毛包)自体はあって、髪の毛は生えるのですが、十分に成長する前の早い段階で成長が止まり、休止期に移行して脱毛します。また、髪の成長期が短くなることで相対的に休止期中の毛髪の数が増え、髪の毛全体の量も減ります。

男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)とそれを受容する受容体(レセプター)がそろうことで発症するため、遺伝子が大きく関わってるとされています。

この脱毛症の特徴として髪が軟毛化し、本来の髪より半分以下に細くなる皮脂の分泌量も増える主に頭頂部と前頭部が薄くなるこめかみ周辺上部の生え際部分(通称、そりこみ)の生え際が後退する(M字ハゲ)といった症状があらわれます。

また直接の原因ではありませんが、生活習慣やストレスなどが引き金となって、男性型脱毛を発症する場合もあると言われています。

女性型脱毛症

男性型脱毛症は男性に多い症例ですが、まれに女性にも発症します。それを女性型脱毛症と言います。以前は女性男性型脱毛症などとも呼ばれていました。

実は男性と同じように、女性の脱毛症においても最も多い症状です。

発症原因は男性のものと同じ男性ホルモンと受容体だと言われていおり、更年期などで女性ホルモンが減少することで男性ホルモンが優位に立ち、その影響で発症すると考えられていますが、それだけでは説明できない部分もあり、未だ分からないことが多い脱毛症です。

男性の男性型脱毛症と同じように皮脂の分泌量が増えるといった特徴があります。ただし、脱毛のパターンは男性型脱毛症とは異なり、頭頂部・前頭部を中心に髪の毛全体が細くなります。なので男性のようにM字禿げや完全に禿げることはありません

頭髪全体が細く薄くなっていくこともあり、瀰漫(びまん)性脱毛症*2とも言われたりしています。

栄養不足による脱毛症

髪は体の一部なので、髪を作り成長させるには元となる栄養素が必要です。

それら栄養素が不足すると、髪が成長しにくくなったり、成長自体しなくなります。場合によっては髪自体が作られなくなり、脱毛へとつながります。

血行不良や貧血からの脱毛症

髪に栄養を運ぶのは血液ですので、その血液の流れが悪くなると栄養不足と同じように脱毛につながると言われています。血行不良は様々な要因があり、内因的のものから外因的なものもあります。

また、鉄欠乏症貧血など貧血があると、髪の成長に必要な酸素や栄養素が不足するため、十分に髪が成長できず、それが原因で薄毛や脱毛になる場合があると言われています。

ポニーテールはげ(牽引性脱毛症)

ポニーテールや力士の髷(まげ)など、髪を長期間にわたり強い力で引っぱり続けると、おでこや側頭部(サイド)の生え際が薄くなったり後退したりします。いわゆるポニーテールはげかもじ禿(はげ)と呼ばれるものです。

これは牽引(けんいん)性脱毛症(結髪性脱毛症)とは症状で、長い期間髪が引っ張られ続けることで毛根(毛包)に血行不良などのストレスがかかり、髪が十分育たなくなる症状です。

この症状は、原因となる引っぱりを止めれば自然と回復します。ですが、場合によってはなかなか回復しないこともあります。その場合は皮膚科や専門のクリニックで相談されることをオススメします。

薬の副作用による脱毛症

ある特定の薬を服用すると、副作用として脱毛症を発症することがあります。

この症例の場合、薬の服用を止めると髪は再び生えてくると言われています。

フケや皮膚炎による脱毛

皮膚の病状に粃糠(ひこう)疹というものがあり、これは皮膚の角質が新陳代謝が速まることで増殖し、糠(ぬか)のようにはがれる症状のことを言います。

この症状が頭皮に生じて脱毛する症状を粃糠性脱毛症と言います。簡単に言えば、多量の頭垢(フケ)を伴う脱毛症です。

これらの原因はふけ症や脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)や、頭皮の乾燥、または乾癬など何らかの皮膚炎だと言われています。

一般的にはフケと皮脂によって毛穴がふさがってり、そこに菌が増殖して炎症などがおこり、それにより髪の成長が阻害され脱毛症を生じるとされていますが、脂漏性皮膚炎では脱毛しないという話もあります。

これらの脱毛症はフケや皮膚炎が解消されると、髪の毛も再び元に戻るとされています。

ただし、フケや皮膚炎といったこれらの症状が、いったい何の病気で発症しているのか判断するのは非常に難しく、また判断を間違える可能性もあります。

なので、フケや皮膚炎による抜け毛が気になる方は、皮膚科か専門医に相談したほうが良いでしょう。

産後の脱毛

女性は妊娠時、女性ホルモンが大量に分泌します。それにより髪の毛のヘアサイクルが変わり、成長期が長くなるため髪の毛が一時的に抜けにくくなります。

それが出産後、ホルモンの分泌が正常に戻り、ヘアサイクルが元のサイクルに戻るため、抜けずにいた髪が一気に休止期に入り脱毛します。それが産後におきる脱毛症です。

これは分娩後脱毛症または産後脱毛症脱毛などとも呼ばれ、基本的には時間とともに(だいたい産後6ヶ月頃、遅くても1年後ほどで)元に戻ります。

ホルモンの分泌異常による脱毛

内分泌、いわゆるホルモンは私たちの身体の働きを調整する役割があるのですが、そのホルモンの分泌量が減ったり増えすぎたりすると、脱毛することがあります。

ホルモンの分泌異常による症例としては甲状腺ホルモンの分泌異常、下垂体や副腎皮質の機能低下などがあげられます。

慢性休止期脱毛症

ヘアサイクルの休止期が慢性的に生じ、長期にわたって休止期の割合が増加するものを慢性休止期脱毛症と言います。単に休止期脱毛症とも呼ばれることもあります。

この脱毛症は女性特有の脱毛症とされ、前述の女性型脱毛症に次いで多い脱毛症です。また女性型脱毛症と同じように「瀰漫(びまん)性脱毛症」の一種だとも言われています。

女性型脱毛症と似ていますが、女性型脱毛症のように髪が軟毛化することはなく、頭髪全体の本数自体がまんべんなく減っていき、毛髪の密度が減っていくのが特徴です。

現段階でも原因の特定が難しい脱毛症で、有効な治療法は確立されていません。

この脱毛症は30代以降の女性で発症することが多く、長く硬くしっかり成長した髪が抜けるのが特徴です。頭髪全体が薄くなる瀰漫性の脱毛症です。

症状はひどくなったり軽くなったりを数年間と長期間続きます。ただし、全ての毛髪が抜けるということはありません。

加齢による脱毛症

脱毛は年齢とも深い関係があります。加齢によって細胞が老化し、それにより髪が十分育たなくなり脱毛したりします。

個人差はかなり大きいのですが、基本的に男性は20歳、女性は35歳をピークに髪の毛の太さが平均的に細くなっていきます。また密度も男女共に30代を過ぎた頃から下降傾向です。

参考リンク:髪にもあった「曲がり角」 ピーク年齢に驚きの男女差|エンタメ!|NIKKEI STYLE

特に働き盛りの40代頃の脱毛を壮年性脱毛症と呼ぶ場合もあります。ただし、男性型脱毛症も影響している可能性があるため、加齢による脱毛だと言い切れない部分もあります。

また60歳を超えると個人差はありますが誰もが髪の毛が薄くなります。この症状を老人性脱毛症と言う場合もあります。

円形脱毛症

原因不明の脱毛症です。10円玉ほどの円形の脱毛斑ができるのが最も多い症状なので円形脱毛症という名前になっています。

主に側頭部・後頭部にできることが多く、大半は自然に治ります。ただし症状によっては頭髮の大部分または全頭・全身という症例もあり、症状もなかなか治らない場合があります。

以前はストレスが原因だと言われていましたが、近年では体内に侵入した菌などを攻撃するリンパ球が、髪の毛を作る部分である毛根(毛包)を攻撃することによっておこる免疫疾患だということが発見されています。

ストレス自体は円形脱毛症の直接の原因ではありませんが、免疫に影響をあたえるなど副次的に影響を与えている可能性はあります。

この免疫細胞がどうしてリンパ球が毛根を攻撃するようになるのか、その原因はまだ解明されていません。また、アトピー性皮膚炎と何らかの関連性があるとも言われています。

金属アレルギーによる脱毛

髪は金属と結合しやすいという特徴を持つのですが、金属アレルギーを持つ体質の場合、多量の金属と結合した髪をアレルギー反応で毛髪細胞を攻撃してしまい、それによって脱毛することがあります。これは円形脱毛症の一種だと言えます。

近年ではテレビなどで話題にった昔の虫歯治療で使われた歯科金属(銀歯)によって脱毛症が生じることがあります。

抗がん剤や放射線治療による脱毛症

抗がん剤や放射線治療などでは、がん細胞を攻撃すると同時に、副作用として毛髪細胞も攻撃することもあり、それにより脱毛を生じる場合があります。

この症例の場合、薬の服用や治療が終わると髪は再び生えてくるとされています。

火傷やケガによる脱毛症

これらは外傷(ケガ)や火傷(ヤケド)や手術の痕(あと)など、なんらかの外的要因で毛根(毛包)が損傷や破壊されておこる脱毛症です。毛根(毛包)の部分に瘢痕(はんこん)ができることで毛髪が生えなくなる脱毛症で、瘢痕性脱毛症*3とも言います。瘢痕とは、できものや傷などが治った後、皮膚表面に残る傷跡のことです。

この脱毛症は、場合によっては毛根(毛包)が無くなってしまいます。その場合、植毛手術でしか現段階では髪を生やす方法がありません。

感染症による脱毛症

頭部白癬(しらくも)や禿瘡(とくそう)、梅毒(梅毒性脱毛)やハンセン病といった感染症などでは、症状として脱毛を発症するものがあります。症状によっては瘢痕性脱毛症をともなう場合もあります。

基本的には症状から治ると脱毛症も治りますが、ハンセン病などでは脱毛したままで治らない場合もあります。

トリコチロマニア(抜毛癖)

精神的な疾患の一つに、自分で髪の毛を抜いてしまうトリコチロマニア*4(抜毛癖)があります

主に子供と女性に多い症状で、抜いていることを気づかせることにより症状が収まることもあります。また環境が変わるなどして時間が経てば自然と治ることもあります。

ただ治療が難しい場合は心理カウンセリングや精神科での治療を必要とする場合もあります。

他の病気が原因でおきる脱毛症

膠原病など、何らかの原因疾患があるために脱毛症がおこることがあります。また糖尿病などは、血流も悪化などから脱毛の症状がでることがあります。

これらは症候性脱毛症ともいい、原因となる病気が治療されると脱毛症も直ることが多いです。

その他、様々な脱毛症

これら以外にも、脱毛の原因となるものはいっぱいあります。

例えば、髪の毛の形が円形とは違う形になる毛髪奇形などでは、毛が脆く折れやすくなり、成長途中で切れてしまうことがあります。また脂腺母斑など頭皮に痣(アザ)や腫瘍があると、その部分だけ髪の毛が生えてこないこともあります。

あと薬剤や化学物質などでも脱毛する場合があります。このように髪の毛が生えない原因は、実に様々あるのです。

記事が長くなってしまいましたが、このように一言に脱毛症といっても様々な原因があります。

そして中には原因が複数のものもあり、脱毛の原因を見極めることを困難にさせています。

ですが、原因を突き詰め適切な治療をおこなうのが、脱毛治療にとってはもっと効果的な方法です。

今回のお話しが、治療のお役にたてれば幸いです。

※参考書籍:
専門医が語る毛髪科学最前線 (集英社新書)
専門医が語る毛髪科学最前線 (集英社新書)
著者:板見智
研究の最前線にいる専門医が抜け毛・薄毛のメカニズムをやさしく解説しながら、最新の治療法を紹介。
※Amazonアソシエイト
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*1:Androgenetic Alopecia

*2:「瀰漫(びまん)」とは、ある風潮や気分などが広がる、または、はびこること。

*3:ちなみにこのような脱毛症で、ケガやヤケドのように発症の原因が分かるものを「続発性瘢痕性脱毛症」、知らべても原因が分からないものを「原発性瘢痕性脱毛症」と言います。

*4:語源は、トリコ(髪の毛)チロ(引っぱる)マニア(熱狂者)です。