このサイトのロゴアイコン メニューボタンのデザイン用ライン はてなブックマークのロゴアイコン フェイスブックのロゴアイコン ツイッターのロゴアイコン はてなブログのロゴアイコン メニュー用アイコン 1 メニュー用アイコン 2 メニュー用アイコン 3 メニュー用アイコン 4 メニュー用アイコン 5 メニュー用アイコン 6 「目次へ」リンクのアイコン
髪の専門家が語る、髪の毛のお役立ち情報
広告

シャンプーなどの成分解析サイトのように、表示成分だけで製品の良し悪しを判断するのは、あまり良くないという話。

シャンプーなどの髪の毛に関係した製品は「薬機法(旧:薬事法)」という法律に基づき、厳しく管理されています。

その一つの例として、化粧品などに使われている成分名の全表示が義務付けられています。

そして、これら成分名からシャンプーなどの製品の質などを解析しているサイトがあります。

いわゆる「シャンプー解析サイト」などの、数多くあるサイトのことです。

これらのサイトでは、シャンプーやトリートメント・コンディショナーなど、その製品に配合されている成分名で、その製品の良し悪しを判断しています。

ですが、私個人としては、その製品を表示されている成分名だけで判断するのは、非常に難しいと考えています。

どちらかと言えば、成分だけで判断するのはちょっと危険で、気をつけなければならないとも思っています。

今回は、その理由についてのお話です。

 記事を修正)

成分解析だけで判断してはいけない理由

髪の毛に使用するシャンプーなどの製品は、ジャンルでいえば「化粧品」や「医薬部外品」などになります。一部の育毛剤には「医薬品」もあります。

これらには、キャリーオーバー成分*1を除いた全ての成分が記載されています(この時点ですでに、全成分表示といっても全ての成分が明記されている訳ではないことが分かります)。

そしてシャンプーなどの化粧品では、その成分名は共通の名称になっているはずです。つまりAという製品とBという製品で同じ名前の成分があったら、それは同じ成分が使われているはすです。

そして、それら成分名は、製品を選ぶ際のひとつの目安・指標となるのは事実です。

例えば、特定の成分でアレルギーや肌トラブルを生じたとします。

そうなると次回以降も同じ成分でトラブルが起きる可能性は非常に高いです。

そんな時、問題を起こした成分が配合されているかどうかを、書かれている表示成分で確認することで、トラブルの発生を未然に防ぐことができます。

また、トラブルなどが生じた場合、その容器や箱を持って皮膚科専門医などの所に行くと、その書かれている表示成分は治療の際に非常に役に立ちます。

このように成分表示は非常に有効に使え、消費者にとって必要なものなのですが、その製品の良し悪しといった品質を使う前に判断するとなると、とたんに難しくなります。というか,正確な判断は不可能です。

そもそも成分を見て判断する理由は、その成分が体に良いか悪いかということだと思います。

たしかに、配合されている成分によって、過去にいくつか健康被害が生じた事例もあります。

リンク:化粧品を安全に使うには~2つの化粧品健康被害から学んだこと~

こういう話を見たり聞くと、「成分をちゃんと調べなきゃ」と思いますよね。

配合している「量」が分からない

ですが、シャンプーなどの化粧品にふくまれている成分は、その配合している量によっても、質が変化したりします

例えばリンス・コンディショナーやトリートメントによく配合されているカチオン界面活性剤は、多くは皮膚刺激があると言われる「第4級アンモニウム塩」が使われています。

これらの成分としては、「ベヘントリモニウムクロリド(塩化アルキルトリメチルアンモニウム)」や「セトリモニウムクロリド( 塩化セチルトリメチルアンモニウム)」「セトリモニウムブロミド(化セチルトリメチルアンモニウム)」などがあるのですが…。

これらは、皮膚への安全性に関して、ベヘントリモニウムクロリドなら3.0%、セトリモニウムクロリドなら1.0%の濃度を超えない限り、安全性に問題ないと報告されています。

つまり、成分は、その成分の性質だけでなく、量も大きく関係してきます。もっと言えば、たとえ「危険だ」「刺激がある」と言われているものでも少量なら問題なかったり、「安全だ」「刺激が少ない」と言われているものでも量が多かったら、問題が生じる可能性が高まることだってあるのです

そして、これら製品の配合量は、製作者がお金と時間をかけて研究、開発しています。

聞いた話ではシャンプーひとつ作るだけでも制作側としてはかなり大変で、少しでも配合量などの成分のバランスが変わると、シャンプーの性能や品質もガラリと変わるそうです

このように苦労を重ねて作り上げた製品のレピシは、とうぜん企業秘密です。

つまり、通常では私たちが配合量を知ることは不可能なのです。配合量が分からなければ、その成分がどのような効果があって、どのような影響があるかなど、正確な判断は不可能です

洗浄力が強い成分であっても、少量ならそれほど強くないのです。逆に洗浄力が弱くっても、大量に入っていると強い洗浄力を持つことができます。

成分自体の品質も、分からない

そして、もう一つ挙げるとしたら、表示成分の品質の問題もあります。

表示成分自体は、同じ名称なら成分自体は同じです。ですが、その成分であっても品質には製造会社によって微妙に違ったり、同じ会社で作られた成分であっても品質にグレードがあったりします。

例えば「おにぎり」の成分として海苔がありますが、海苔といってもいろいろありますよね。国産もあれば外国産のものある。同じ国産でも安くて質が悪いものもあれば、高品質で高級なものもある。

ですが、成分として書かれているのは基本「海苔」だけです。

これは「おにぎり」に例えた簡単なものですが、言いたいことは成分名だけでその成分の品質までは分からないということです。

シャンプーといった製品は自社オリジナルの成分も当然あるのでしょうけど、全ての成分を自社で全部作っていない場合もあります。

そして作っていない成分は、他の会社が制作し販売している成分を購入しています。

その製造している会社も1社だけとも限りません。複数の会社があって当然です。

製造する会社が違えば、とうぜん品質にも若干の差は出てきます。

また品質で言えば、良質で高級なものから悪くて安価なものなどと、グレードがある場合も当然あります。

そしてこれらは、成分表示で表せばすべて同じ成分名になります

これらは、メーカーに問い合わせれば答えてくれる場合がありますが、表示成分だけでその成分の品質を判断するのは、上記のように名称が同じなので不可能です

前途のリンク先に書かれている健康被害にある「茶のしずく石鹸」でも、アレルギーの原因とされた加水分解コムギ「グルパール19S」は、箱には「水解小麦末」としてしか書かれていません。

参考リンク:
FAQ(一般の方向け) - 日本アレルギー学会

これから見ても、成分名だけで品質などまで判断することは出来ないことが分かります。

シャンプーなどの製品は、全体のバランスが大事

現在は上記なような健康被害により、原材料の制作も厳しく管理されています。

ですが、全成分表示制度によって、大半の原料は企業責任で配合可能となっています。

参考リンク:
【検証・悠香の自主回収④】67症例全てが悠香示す、使用原料「グルパール19S」に原因? - 通販新聞

なので、先程書いたように「配合量が分からない」「成分の品質も分からない」ので、成分名だけで厳密な品質を判断することは、不可能だと考えています

もっと細かく言えば、その配合されている複数の成分の組み合わせによって表れてくる効果もあります。

この成分の量とバランスは非常に難しくらしく、少し違えば品質や性能などがかなり変わるようです。なので配合成分の量は企業秘密なのです。

つまり、シャンプーなどこれら製品の品質や安全性は、配合されている成分と量からなる、全体のバランスによって決まります

なので、シャンプーなどの品質や安全性を、その成分名からの解析だけで判断するのは非常に難しいですし、過信しすぎてはいけないのです。

成分名からの解析は参考程度で

ですが、その成分に不安があるなら、買わなくてもかまいません。

どちらかと言えば、不安な状態で使い続けるのも精神的にストレスがかかります。なので、不安ならば止めてもいいのです。

ただ、頭にいれておいてほしいのは、その成分を不安に思うようになった情報は正しいのか、または大げさに言っているだけなのか、ただ注目を集めて別の商品を売りつけたいだけなのか、そういうことに注意してほしいのです

特にインターネットには様々な情報があります。

こと日用品に関しては「〇〇は実は●●だった」というロジックで、注目を集めようとしたり、別の商品を買わせようとしたりするものが、たいへん非常に多くあります。

すべてが間違っているとは言いません。ですが、そのほとんどが誇大だったり、不必要に不安をあおったりしています。

なので「この成分には、こんな側面や話がある」という程度にとどめ、参考にする程度がちょうど良いでしょう。


特に合成界面活性剤と呼ばれているものや、一部成分の悪い所だけをピックアップして「これらは危険だから、こちらにしましょうね~」の実に多いこと! シリコンとノンシリコンしかり、最近ではノンカチオンという話も聞きますよね。

何回も書きますが、シャンプーなどの製品の良し悪しは全体のバランスです。どんな成分にもメリット・デメリットはある

特に購入するのに少々高額なシャンプーなどは、合わなかったときの金銭的なダメージが大きいです。なので、高額なものは返金保証があるものや試供品があれば、まずはそれで試してから購入を考えることをオススメします。

広告

*1:その効果が発揮されるより少ない量しか配合されていない成分。エキスの抽出や、成分の安定目的などで使われる。