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髪の専門家が語る、髪の毛のお役立ち情報
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じつは髪の毛は、水のことが大キライ? 生命の進化や動物の体毛から見る、髪と水との関係性の話。

私たち人間は、様々な進化を経て現在の姿になっています。

そして、私たちもふくめた一部の生物は、体温を一定に保つ機能を備えています。これにより地上の様々な環境に適応できるようになり、広い地域で生息することができるようになりました。

なので、体温が一定の私たちのような動物にとって、体温の維持・調整というのは生死に関わる問題でもあるのです。遭難時等のサバイバル環境では、体温の保持は水と食料に並んで重要な要素でもあります。

どうしてこのような話から始めるかと言えば、このように一定の体温を保つよう進化したものの一つに「毛」があるからです

動物の体毛と体温

セーターやマフラーなど、羊毛といった動物の毛でできた衣服がありますよね。あれらは不思議な特徴があります。

例えばセーターなどで使われる羊毛ですが、これらは水を弾く性質があります。服に付いた水滴はコロコロと水玉となり、なかなか吸収されません。

そのわりには、肌はベタベタしないはずです。これは羊毛が湿気(水蒸気)を吸収しているためです。

つまり、水を弾きながら湿気を吸収するという相反する2つの性能を持っているのです。

どうしてこのような仕組みになっているのかと言えば、「体温の維持や調整」のためです。

私たち一定の体温を保つ動物は、体温を一定に保たないといけません。高すぎても低くても生命に危険となるのです。

そのうち、体温の低下に関係してくるのが皮膚上の水分、それと「気化熱(または蒸発熱)」です。

皮膚上の水分は体温を吸収します。また水が蒸発するときは体温をうばって気化します。この熱をうばって気化する現象が気化熱です。

人間のように雨水を防げない動物にとって、水による体温低下は生命活動に影響します。そのため、皮膚上の水分を外部に素早く排出するこのような仕組みを持つようになったのです。

もちろん全ての動物がこのような仕組みを持っている訳ではありません。猫の毛は水を弾きにくい性質ですし、赤道直下のサバンナのカバやゾウやサイといった生物は毛でおおわれていません。

ですが、動物の毛にはこのような機能を持つものもあることを、ご理解いただけたかと思います。

人間の毛髮と「水」

では、体毛がほぼない人間はどうかと言えば、私たち人間は汗をかくことで体温調整を行うように進化したと言われています。つまり、気化熱を使って体温を下げます

これは「高温多湿の洞窟で暮らしていたから」とか「森から草原に出て,食べ物を求めて長距離を活発に動くようになったから」など、諸説あるようでが、詳しいことは分かっていません。

なら全身皮膚のような状態になるかと思えばそうではなく、髪など一部の体毛は残っています。

この理由も詳細は分かってはいないのですが、毛や髪の仕組みや機能は基本的に上記の動物の毛と同じ働きをします。つまり、水を弾く性質と水分を吸収する性質のどちら持つ構造です

ということはつまり、水を外部に排出しやすい構造になっているのです。

ただし、これは水を弾く性能(疎水性)を持つキューティクルがしっかりある髪の毛の場合です。キューティクルが損傷、いわゆるダメージ毛になると髪は親水性となり、水分を多く吸収してしまいます。

こうなると通常の動物なら体温調整が難しくなるのですが、本来人間の体温調整は汗の発汗・蒸発などを利用したものです。人間の場合、髪の毛が傷んでも生命の危機へとつながる、なんてことはありません。

結局、何が言いたいのかと言えば、実は髪は水があまり好きではないと思うのです。

例えばキューティクルで紹介した18-MEAですが、これらは髪がぬれた状態のときは寝ていたり、細胞内に入りこんだりして、ダメージを軽減する独特の「ぬめり」が軽減します。こうなると、キューティクルが摩擦によるダメージを受けやすくなります。

この18-MEAが一番良い状態になるのは油脂、つまり皮脂がある状態のときです。すなわち、髪は皮脂膜でおおわれている状態が一番よい状態だと言えるのです。

このように髪が水分を吸収し湿っている時は、髪がダメージを受けやすい状態なのです。摩擦以外にも紫外線など、髪がぬれた状態は様々な外的要因からダメージを受けやすい状態です。

なので、「できるだけ髪は、ぬれたままの状態にしないようにする」のが、髪のダメージを軽減する重要な要因の1つだと言えます。

とはいえ、現代日本の衛生環境の考え方から洗髪は必要な行為です。洗髪による衛生環境の改善で、頭皮の炎症や悪臭などの問題が解消されたのも事実です。

髪の水との関係は、実際のところ科学的な検証もエビデンスも、ほぼ見かけません。ただ、その構造から水にぬれるとダメージを受けやすいというのは事実です。

なので、髪の毛の損傷などを考えると、水と上手に付き合っていくということが大切なのかもしれません。

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